判型:四六判上製
ページ数:170
初版年月日:2008/10/14
ISBN:978-4-8133-2157-6
税込定価:1,050円
内容紹介
ベストセラー『蜥蜴』に続く戸渡阿見ワールド第2弾。
【日本図書館協会選定図書】
経済人類学者 栗本慎一郎
「真理を標榜するという、汚れた欲望に満ちた過去の文学を、戸渡阿見は痛罵する。言葉の表面の意味とか、制度の正しき理解だとやらいう、しがらみから心から解放された、戸渡阿見の開放的世界に抱かれてこそ、はじめて読者は文学の中に神を見うるであろう」
産経新聞(12月11日)
前作『蜥蜴』で鮮烈なイメージを与えた著者の第2弾短編小説集。まず、「読んだことのない」奇妙奇天烈な物語の設定に度肝を抜かれる。例えば、美容院で出会ったメスの白クマと男性が恋に落ちる「白熊」や、同棲していたバッタが女性の元から突然いなくなる「バッタに抱かれて」など。しかしながら、擬人化された動物や虫が自然に物語を盛り上げ、物語に隠された著者のメッセージがかいま見える。次第に、固定観念を根底から崩して読み進めることが楽しくさえなってくる。
圧巻は45ページにわたる「解説鑑賞」。本文より解説文の方が長い作品も。「解説鑑賞」のラストでカフカ作品を「独特の不条理さに満ちている」としているが、この言葉こそ本書にぴったりの褒め言葉だろう。
大反響の第二弾発売
泣いて笑って心温まる物語!
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